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ゆるゆる絶滅生物図鑑

ゆるゆる絶滅生物図鑑

著者: さのかける まんが/今泉忠明 監修

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本だって使いよう
司書です、というと「あ、じゃあ文系だね」「たくさん本を読むでしょう」とよく言われます。
それは良いことなのですが、この場合「本≒文学(日本十進分類法でいうところの9類)」なんだろうな、と思ってしまうことが時々あります。
別に困るわけではないののですが、少しだけモヤモヤしてしまう……のは、子どもの頃の私が図鑑好きだったからです。
小学校入学後は、学校図書館の存在や、読書好きの家族の影響もあって物語を読むようになるのですが、それまでのお気に入りはセットで買ってもらった図鑑のシリーズでした。
なので、昨今の種類豊富な児童向け図鑑を見ると「うわ面白そう」「これなら虫だの動物だの苦手な子でも見てくれるかも」などと密かにときめいているのです。実際、子どもたちにも人気ですし。
 個人的な話はこれくらいにして本の紹介を。
まず特徴として、「ゆるゆる」というだけあって使われているイラストが可愛らしいです(リアルな絵柄だと本が直視できなかっただろうという生きものも出てくるので、これはありがたかった)。
解説は見開き2ページで、四コマ漫画つき。なので逆に図鑑や調べもの系の本が苦手な人でも手に取りやすいのでは、と思われます。
と、ここまで読んで、なんだか軽そうと思う方もいらっしゃるかもしれません。でも、書いてある内容は軽いとはいえません。人間も動物も生きづらくなってきた昨今の異常気象や、岡山県内でも問題になっている外来種のことなどを考えたとき、一見読みやすそうですが、実は大事な情報をかみ砕いて教えてくれている本です。かつての図鑑ファンとしては、大人も子どもにも読んでいただきたい。
思えば「絶滅」という言葉を私に教えてくれたのも(お気に入りの)図鑑でした。この本の監修をされている今泉忠明氏は「はじめに」で次のように書かれています。

    この本を通して、なぜ生き物が絶滅や絶滅の危機に陥ってい  
   るかを学んで、今後、生物の絶滅を防ぐにはどうしたらいいの
   か、自分にできることはどんなことがあるのかを考えてみてく
   ださい。

調べものならネットでもできますが、本なら好きなところを拾い読みしたり、ついてに前後の項目も眺めたりできます。それは、画面をスクロールしていくのとはまた違う情報の集め方だと思うのです。お家のお子さんと一緒に楽しむもよし、「そんな小さい子いないよ」という方も、これなら一日の終わりにちょっとずつ「勉強」できますよ。
大人の読書量も減ったとかなんとか。たまにはスマホをおいて図鑑を眺めるのはどうでしょう?難しい環境問題が、頭に入りやすくなる……かどうかまではお約束できませんけれど。
(学校図書館・だいず) 

まっすぐだけが生き方じゃない 木に学ぶ60の知恵

まっすぐだけが生き方じゃない 木に学ぶ60の知恵

著者: リズ・マーヴィン:文 アニー・デービッドソン:絵

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センペルセコイアのように
木に囲まれて生きています。比喩ではなく本当に。
家の周りはずーっと山なのでいろんな木に囲まれて生活しています。
真庭市は森林の町なので木は身近な存在です。
幼いころに何かのマンガで、「強さとは、決して折れない鋼のようなものではなく、どんな嵐がきてもしなやかに受け止める木のようなものだ」という言葉に出会いました。この言葉、幼かった自分にはけっこう衝撃的で、それから30ウン年たってなんのマンガだったかは忘れてしまったけど、言葉だけは覚えています。そして最近、本書に出会いました。なんと60種の木から生き方のアドバイスがもらえます。日本でおなじみの木からはじめ、世界の様々な木が登場しています。いろんな木の特性から生き方の知恵を学ぶのが新鮮で、一通り読んでからまた気になった木のところを読み返したりしています。ヒイラギは若い低木の頃のほうがトゲトゲしていて自分を守っているとか。なんか人間みたいだな―と思ったり。ハシバミは回復力と適応力が高く「強く、そしてしなやかに」なんてまさに幼いころに出会った言葉通りの木だ!なんて思ったり。なかでも今いちばん私にピッタリきた木は、センペルセコイアでした。どんな木なのかはぜひ、本書を読んでみてください。
木を通して、自分を見つめてみませんか?
(学校図書館・さそり座の女) 

ぼくのはなし

ぼくのはなし

著者: 和歌山 静子

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わたしはどこからきたの?
「たくさん食べて大きくなるのよ〜」
と言うと
「うん!隣のおばちゃんみたいな、おっきなおっぱいになる!」
と真剣な様子で答えた娘は、まだ幼稚園にも通っていなかった。
(お母さんみたいに、じゃないんかい!)と心の中でツッコミを入れつつも、うっすらと不安な気持ちがよぎる。

そして月日が過ぎるにつれ、その不安は大きくなっていった。
幼稚園に通い始めてしばらくした頃、「赤ちゃんはどこから入って、どこから出てくるのか」と、しきりに聞いてくるようになったのだ。

そんなある日のこと。
とうとう、「赤ちゃんの出入り口を見せて」と言いだした。
入浴中のことだった。
大体の説明はしていたのだが、具体的に知りたいようだったので、(教育のためには見せたほうがいいのか?)という考えが一瞬頭をよぎったが、(いやいや、ここはもっと大切なことを教えておくべきだ)と判断。
「いやだ、恥ずかしい!」
と、いかにも恥ずかしいことのようなそぶりをして見せた。
反応を伺うと、一瞬固まっていたが、(なるほど恥ずかしいのか、それもそうだな)という顔をしていた。

恥ずかしいことだ、ということは教えることができたが、まだ彼女の疑問は解決してはいない。
どうすればいいのか困った私は、幼稚園の先生に相談した。
先生は、
「本を見せるのがいいですよ」
とアドバイスしてくださった。
自分がどこからきたのかを純粋に知りたいのだから、そこをきちんと説明するには本が良いとのことだった。

早速、書店で選んだのが、この本だ。
断面図での説明があって、とてもわかりやすい上に、命の大切さやつながり、生まれてきた時の周囲の喜びなどをストーリー仕立てでしっかり描かれている。
これを読んだ娘は、いたく感動した様子で、
「ありがとう!この本、一生大事にする!」
と宣った。
(い、一生!?)

(学校図書館・はやしゆき) 

謎の香りはパン屋から

謎の香りはパン屋から

著者: 土屋 うさぎ 著

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日常ミステリーは我が身にも
パン屋を舞台にした日常ミステリー。大学生のアルバイトの小春がパン屋の仕事仲間や、お客さんとのやりとりの中で生まれた疑問や謎の行動を推理していく。
小春の観察力は鋭く、まわりの人の特徴をとらえ、少しでも不自然な行動や言動があればそこに着目して、想像をはたらかせ謎を解いていく。パン屋さんの描写がリアルで、パンの豆知識もあり、読んだ後はパンが食べたくなる!

ミステリーといえば…
勤務する小学校の3階。なにやら子どもたちが窓の外を見てこそこそ話をしていた。私も呼び止められ、子どもたちの話に加わった。窓から見ると、近くの病院の駐車場で大人の男の人が3人立ち話をしていた。
「お葬式の相談をしているのではないか」と、小さな名探偵たちは推理していた。
なぜそう思ったのか聞いてみると、「3人ともネクタイをしてスーツを着ている」「真面目そうな話をしている」ということだった。
スーツはお葬式用の礼服ではないものの、小学生なりに推理して考えて面白い!
さらに、いろいろ推理を重ね結局、「○○ホール(地元葬儀場)の駐車場じゃないし、仕事の話でもしとるんじゃろ」となり、解散した。
駐車場の男の人たちは、自分たちが小学生に観察され、推理を繰り広げられているとも知らず……。
私も、自分が知らないうちに誰かに観察され推理されているかもしれないと思った。
(学校図書館 あいすろみ)

つくってあそぼう5 そばの絵本

つくってあそぼう5 そばの絵本

著者: 服部 隆:編集

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「そばがき」大パニック!
先日、京都からお客さんを迎えて、私の家族(両親・夫・子ども2人・私)の総勢7人で近所のお蕎麦屋さんに行ったときのこと。
10割蕎麦が自慢のお店で、入り口に「おすすめメニュー:そばがき」と書いてありました。それを見た私たち大人4人は大興奮!
「10割のざる蕎麦に違いない!さぞかし美味しいぞ~!」
と、迷わず4人分を注文しました。ちなみにお客さんと子どもたちは普通の「ざる蕎麦」を注文。
やがてテーブルに運ばれてきたのは・・・。
お客さんたちの前には、ツルツルと美味しいそうな理想通りのざる蕎麦。そして、私たち大人4人の前にドンッ!と鎮座したのは、
ドテッとした蕎麦色の・・・・お餅!?
「えっ、なにこれ!麺は!?」
私たちもあのツルツルしたざる蕎麦が食べたかったのにー!
目の前の謎のグレーのお餅4つを前に、大人一同大フリーズ。もうおかしくて笑いが止まらないランチタイムになりました。

あとから必死に調べてみたら、これって蕎麦粉を熱湯で練り上げた伝統的な料理だったんですね。(味はすごく美味しかったです♪)

 この絵本の中では、蕎麦の歴史や様々な食べ方が紹介されています。私たちが普段食べている「細長い麺(そば切り)」の歴史は、実は江戸時代頃から始まったものです。それよりも大昔から食べられていた蕎麦の元祖であり、最も伝統的な食べ方こそが、まさに今回出会った「そばがき」なのです。
みなさんもお蕎麦屋さんで見かけたら、麺とは違う「元祖の味」をぜひ試してみてくださいね!

(学校図書館・パトリック) 

ぼくはまいごじゃない

ぼくはまいごじゃない

著者: 板橋 雅弘

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わたしもたぶんまいごじゃなかった
この絵本は、お兄ちゃんたちと一緒に大型ショッピングモールにやってきた「ぼく」が、お兄ちゃんたちのいたずらで(ひどい)、はぐれてしまい、必死になってお兄ちゃんたちを探すというお話。小さな男の子の低い目線で描かれていて、絵本全体から臨場感と不安感が伝わってきます。その「ぼく」がお兄ちゃんに再会した時に話した言葉が、この本の表題になっています。

私も似たような経験をしたことがあります。
小学生の夏休み、母・妹たちと一緒に博物館を訪れた時のこと。階段の壁面に描かれた絵?をじっくりと眺めていたら、いつの間にか誰もいなくなっていました。
当時、携帯電話を持つ小学生はほぼおらず、無論私も持ってなどいません。多少は不安になりながらも、とりあえずスタッフさんのいるカウンターへ。
おそらく私に迷子の自覚が無かったのでしょう。アナウンスで母と妹たちを呼んでもらいました。「◯◯様、娘さんがお待ちです」と。
結果、十数分後には母たちと合流できたのですが「まるで私らのほうが迷子になったみたいな呼ばれ方をされたがな」と母から不満気に言われました。
はたから見たら迷子でも、迷子からみたらそうとはかぎらないのですよね。
(「ぼく」がなぜ「まいごじゃない」と言ったのかは、絵本で確認してみてくださいね)

(北房図書館・みーやん)

おかあさんの扉 15

おかあさんの扉 15

著者: 伊藤 理佐

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成長を感じつつ読む
「新刊出てる!」大好きでいつも買って読んでいる本を、今回は図書館で見つけました。
漫画家のリサさん(作者の伊藤理佐さん)、夫のひと(と呼ばれている漫画家の吉田戦車さん)、そしてムスメのあーこちゃん、の三人家族の面白おかしい日常漫画です。
 おそらくあーこちゃんは、うちのムスメのひとつ年上で、漫画になって出る時には、ほぼ同い年気分で読めるのです。この15巻で高校受験を経て、無事高校生になっていて、新生活が伺えます。
最近はわたしより子ども達の方が楽しんで読んでいる気がしますが、親子で読んでいるものだから、あーこちゃんってさ~とか、普通に会話に出てくるし友達みたいです。わたしは最初からほぼリアルタイムで読んでいるから成長もすごく感じます。
すごく何かが起こるわけではないけれど、我が家ではツボなのです。一番の推しはリサさんの御両親です。とぼけた感じが良い!
自分が子どもの頃に読んだ本を、子どもにすすめて読むのも良いけれど、今この時に同じ本を共有するのも良いものだな~と思春期の子ども2人の母は思うのでした。
(学校図書館・みみさん) 

どうぶつたちのおひっこし どうやってはこぶのかな?

どうぶつたちのおひっこし どうやってはこぶのかな?

著者: 平山暉彦さく

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「知る」おもしろさ
大型動物や猛獣など、動物園に住む、7種の動物の引っ越しの様子を、細かい取材をもとに紹介した児童書。
動物は、繁殖などのため、動物園間を移動することがあるが、その作業は、簡単ではない。例えば、キリンの場合、スムーズな移動のため、飼育員がキリンに対して、ある訓練を行うのだが、そのためには、二か月もの期間が必要であることや、カンガルーを運ぶ際、ケガをしないよう、ケージ(入れ物)に、ある工夫をしていることなどがあげられる。ほかにも、アシカやヤマアラシなど、めずらしい動物が登場するが、どの動物も、それぞれの特徴や習性に合わせた引っ越し方法があることを、やさしい文章と、背景を白くしたわかりやすい絵で紹介している。
この本を読むことで、「じゃあ、ほかの動物は?」「本物の動物を見てみたい」など、「知りたい」や「調べたい」意欲のきっかけが芽生えるかもしれない。年齢問わず、「知るおもしろさを知る」。本が持つ力の一つと言えるのではなかろうか。
(学校図書館・本物のコアラを見たい) 

梅干しを漬けてわかること

梅干しを漬けてわかること

著者: 有元 葉子

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梅にまつわる母の思い出
子どもの頃から梅干しが好きではなかった私が梅干しを口にするのは特別な時。体調を崩して寝込んだ時だけだった。なぜかその時だけはお粥の横にある母の漬けた赤い梅干しが美味しかった。
一方で青梅を氷砂糖で漬けたシロップで作る梅ジュースは好きだった。暑い日には梅ジュースに氷を浮かべゴクゴクと飲んでいた。
そんな美味しい梅干しと梅シロップを漬けるため、毎年6月頃になると母は父と一緒に「屋敷跡」と呼んでいる石垣に行き梅の実を採り、一人こまごまと梅しごとを終え、夏休みあたりになると漬けた梅干しをザルに広げ天日で干していた。
母が梅干しや梅シロップを作れなくなって久しいのだが今年は自分で漬けてみようかと思いたち、こちらの本を手に取った。「梅干しを漬けない年は、あるいはうまく漬からない年は、いい年にならない」という古くからの言い伝えがあると書いてあった。著者は漬けないことを戒めるだけではなく気候や自分の状態が良くない、つまり自然と向き合うことの大切さを伝えているのだという。そこで思い出した。母が梅を採りに行ったある年、石垣を踏み外し坂道を転げ落ちて頭から大出血したことを。
母はその年は漬けなかったのだろうか?思い出せないが母の性格上漬けないという選択肢はなさそうだ。
梅干しを好んで食べるのは父くらいであったのに、母が特段好きでもない梅干しを毎年毎年漬け続けたのは何より私たち家族のことを思ってのことだろう。岡山空襲のなか生き抜いた母の我慢強さは到底真似できるものではない。
表紙のふっくらと綺麗な梅干しの写真が頭から離れない。来年こそは・・・。
(落合図書館・わらじ)

平安男子の元気な!生活

平安男子の元気な!生活

著者: 川村裕子

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いにしえのティーンのことを知る
中学生や高校生の利用を目的とした棚が多くの図書館には存在するのだが、その運用については多くの図書館が頭を悩ませている。
例にもれず棚の前で「どんな本なら手に取ってもらえるかしらん?」と考えながら、たたずんでいた時にこの本が目についた。タイトルに「男子」と書いてあるぐらいだから、いにしえのティーンの話?これは現代のティーンにも響くのかしらん?と思い読んでみることにした。
この本で紹介される「男子」とは、現代でいえば将来有望な若手ビジネスパーソンのような印象を受けた。私のイメージする平安男子の姿は、表紙に描かれているように蹴鞠を楽しみながら、語尾におじゃ~を付けながらのほほんと暮らしている姿だったのだが、まったく想像とは異なっていた。
一見華やかに見える貴族社会の裏側には、現代以上の厳しい競争社会があり、出世のためには兄弟間で争うことも…。生き物を愛でながら半隠居暮らしを理想とする私にとっては、平安男子の生き方はまさにハードモードである。
それでも、平安の若者が将来のために悩み、奮闘する姿は現代の若者にもどこか通ずるものがあるのかもしらんと勝手に親しみを覚えた1冊でした。
(落合図書館・ジジ) 

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