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写真でつづるニホンザルの暮らしと心

写真でつづるニホンザルの暮らしと心

著者: 中道 正之/著

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ニホンザルは可愛い
市川市動植物園で飼育されている子ザルのパンチくん、かわいいですよね。オランウータンのぬいぐるみを母親代わりに奮闘している姿が話題です。
私はパンチくんの動画を見るのが日課となり、パンチくんが群れのサルに受け入れられていく様子をひっそりと見守っています。そのうちに、サル社会の上下関係やコミュニケーションの取り方などに興味を持ちました。
ニホンザルについて知りたい!という欲求を満たしてくれたのが『写真でつづるニホンザルの暮らしと心』です。中央図書館からほど近い神庭の滝では、ニホンザルの餌付けが60年以上行われています。個体識別され、群れで生まれたすべてのサル達の母親と誕生日が記録されています。30年近くサルを見守ってきた著者が、子ザルがどのように成長していくのか、豊富なエピソードと写真で紹介しています。出産の瞬間や、養子を育てる母猿の事例など、貴重な記録が満載です。
ニホンザルの可愛さに夢中になっている世界中の人におすすめしたい本です。
(蒜山図書館・かも) 

パラコードで結ぶストラップと小物

パラコードで結ぶストラップと小物

著者: メルヘンアートスタジオ

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“結ぶだけ”なのに、ちゃんと楽しい。
最近、ものづくり欲が沸々と湧いてきている。
SNSで素敵な作品を目にするうちに、以前から「いつかやってみたい」と思っていた編み物に挑戦してみようと思い立った。
そして、編み物セットを準備するところまではよかったが、そこで手が止まっている。

……やっぱりもう少し簡単なものから始めてみよう。そう思っていたところで出会ったのが、パラコードだった。アウトドアでも使われるこちらの紐を結んで、小物を作るというもの。「これならできそう」と思い、さっそく図書館で本を借り、材料を揃えた。
本書は、写真やイラスト付きでわかりやすく解説されており、一緒に掲載されているQRコードからは解説動画も見られるので、手順が分からなくなってもすぐに確認できる。
そして作業すること数十分、立派なストラップが完成!さらに余ったコードでキーホルダーまで作れてしまった!簡単なのに、この満足感。ものを作るっておもしろ~い!

パラコード小物作りにハマった私は、編み物セットを横目に次は何を作ろうかと思案中。……編み物への挑戦は、もう少し経験値が溜まってからにしようかな。

(湯原図書館・ノサミ)  

有頂天家族

有頂天家族

著者: 森見 登美彦

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阿呆の血のしからしむるところ
人気作家 森見登美彦のアニメ化もされた人気作品なので、ご存じの方も多かろうと思う。
元々「なんとも純文学風にふざけた話を書く作家だなあ。」と面白く思っていたのだが、この作品に出会ったことにより自分の森見好きが確定したと言っても過言ではないのである。
人間の脅威や天狗の無理難題に応えるべく、京都中を縦横無尽に駆け巡る狸たち。なんと血沸き胸躍ることか!
アニメと京都市のコラボ企画スタンプラリーが開催された折には、それに参加するためだけに京都に足を運ぶや、六角堂の臍石様を拝み、鞍馬で天狗の面に驚き、糺の森で狸を探して足を棒にする…などと、まんまと京都市の思惑にはめられる始末。
とはいえ、これもまた「阿呆の血のしからしむるところ」であると思えば狸たちの仲間になったようで、悪い気分ではないのだ。

以上、なんとなく森見登美彦風?に書いてみたが、要するに「大好きなんだー!」と言いたいだけ。京都のガイドブックとしても使えるような使えないような「有頂天家族」は2巻まで刊行されているが、作者曰く「三部作」だそうなので、とにかく私(と作者)が元気なうちに3巻が出ることを祈る毎日なのだ。
(中央図書館・まるり) 

だれも知らない小さな国

だれも知らない小さな国

著者: 佐藤さとる

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ファンタジーの終焉
この本は、コロボックルというこびとと主人公の「ぼく」の、心温まる交流を描いた物語だ。このファンタジーの王道とも言うべき本に小学生の私はドはまりしていた。コロボックルが住んでいる三角平地を絵に描いたり、家の周りでコロボックルが潜んでいそうなところを探したり。コロボックルは必ずいると信じていたのである。
私が当時通っていた小学校は家から3㎞ほどあり、低学年の足で45分ほどかかった。登校時は班長を先頭に規則正しく1列になって学校を目指すが、下校時は何の秩序もなく、長い道のりの退屈を紛らわすために同級生たちと様々な遊び(時には先生に呼び出されるような悪い遊び)をしながら帰っていた。
ある日の帰り道、友達が道端に捨てられたタバコの吸い殻を拾って見せ「このタバコの綿を集めてこびとの布団にしようや」と言い出した。綿とは口にくわえるあの部分である。今考えると衛生上非常によろしくないが、昭和時代の子どもの衛生観念はそんなものだ。コロボックルに傾倒していた私は真っ先に賛成し、吸い殻を必死になって集め始めた。
家に近づいたころには、何とかこびとの枕くらいにはなるだろう量が集まった。友達に「こんなに集まったで!どうやって作る?」と言うと、友達は素っ気なく「こびとなんかおらんよ。じゃ、バイバイ!」と走り去った。
夕暮れの道端に茫然と佇む私と、両手に山盛りになったタバコの吸い殻。その後タバコの吸い殻をどうしたかは記憶にない。
(中央図書館・はにわ)

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世界でくらすクルドの人たち 春をよろこぶ みんなで踊る (たくさんのふしぎ2026年3月号) 

著者: 金井真紀/文・絵

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捨てられない辞典
もう30年も前のこと、スタディーツアーで東西ドイツ合併まもないベルリンのクルド人集住地域のコミュニティセンターを訪れたことがある。クルドのさまざまな人が集っていて、クルド人の歴史と現状を教えてくれた。国を持たない世界最大の民族であること、トルコ、イラク、イラン、シリア、など各国で迫害され、難民として世界各地に逃げて、移り住んでいる人がたくさんいること、ドイツの経済成長を底辺でささえたのはトルコ国籍の人々であり、たくさんのクルド人が含まれていることなど、知らないことばかりだった。
お話を聞いたあとは、そこに来ていた子どもたちと仲良くなって、おりがみをなどをして遊んだ。目のくりっとしたお下げ髪のかわいらしい女の子と特に仲良くなった。別れ際に、女の子のお父さんが「これをお前にやる」といってなぜかA4版100ページもある分厚い『クルド・ドイツ語辞典』をくれた。

あれから30年のときを経て、日本でもクルドの人々がたくさん住んでいる地域ができて、近年は、彼らにいわれなき中傷があびせられるという事態にもなっている。
クルドの文化では、新年は春分の日で、ネウロズ(新しい日)と呼ばれ、お祝いをする。それぞれ華やかな民族衣装を来て、輪になって踊る。埼玉でも毎年開催され、そこに参加したのがこの本の著者の金井真紀さん。
「なぜ遠い国に出かけたり、遠い場所からやってきた人に会うと、心がはずむんだろう。どんな言葉をしゃべるの?めずらしい食べ物はあるのかな?と、知りたいことがあふれてくる。この日の帰り道、わたしの頭のなかは『クルドの文化をもっと知りたい』気持ちでいっぱいだった。」
ということで、世界各地のクルド人そして、ネウロズのお祭りを訪ねる。

イランではタクシー運転手のイブラヒミさんと仲良くなり、イラクではディナさんに民族衣装を着せてもらい、カナダではネギンさんにさまざまな踊りを教えてもらい、イギリスではミシンが得意なスヌルさんにワンピースを縫ってもらう……出会った一人ひとりのクルド人の物語が紹介されていく。絵本なので、どんどん読んでいくうちに世界一周。必ず名前とともに紹介されていく。人には名前がある。
金井さんの文章は楽しい。ページをめくるたびにこの人に会ってみたいなあと思えてくるから不思議。

30年前、ベルリンで出会ったあの女の子も、生きていたら40才に近い年齢だろうか。いまどうしているだろう。
クルド語もドイツ語もわからない私が『クルド・ドイツ語辞典』をもっていてもなんの意味もないわけで、お父さんはどうして私にあの本をくれたのだろうと今でも思う。分厚いので引っ越しや掃除のたびに「処分しちゃおうかな」と思うのだが、そのたびに、あの女の子の顔が思い浮かんで、なんとなく捨てられないでいる。
(中央図書館・KANCHO)

デッドエンドで宝探し

デッドエンドで宝探し

著者: 能町みね子

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ツウが教える端っこの楽しみ方
私は青森に行ったことがない。
この先行く予定もないので、せめてガイドブックでも眺めて行ったつもりになるか…と手にとった本。(ガイドブックといえば王道の『るるぶ』が青森以外にもたくさんあるというのに、何なら海外の方が行くチャンスが低いというのになぜ“青森”をチョイスしたのか…)そう、行き先はどこでもよかったのだ。この“宝探し”というワードと『月刊ムー』を彷彿とさせる“青森感ゼロ”な謎多き表紙に惹かれたのだ。
夏の間だけ青森に移住している著者が、地元の人でさえ「なぜそこに?」と某テレビ番組のタイトルさながら首をかしげるような青森の端っこを求めさまよい、数々の発見や感動を掘り起こす奇跡の旅コラムなのだ。私の中では15分のドキュメンタリー番組を12本見終わったような感覚になった。(12コラムあるので)ただ珍しい場所や秘境を求めているのではない、そこで出会う人々との交流や土地の歴史を著者なりの解釈で堪能しているのだ。著者のいう“宝”ここにあり!そして毎回著者と行動を共にしてくれる仲間のニックネームとキャラクターが秀逸で旅が一層楽しく感じられる。
特に7コラム目の“気づかっている村”では、5人のおじいが市民館でトランプをしているのだが、“五人カン”という聞いたこともないゲームで盛り上がっていた。5人で遊ぶから“五人カン”なのか?“五人カン”だから5人必要なのか?どんなゲームなのかググればすぐに分かる時代なのだが、なぜかおじいたちの愉しみを横取りしてしまう気がしてそっとしている。
(私がおじいたちに会ったわけでもないのにそんな気持ちにしてくれる1冊でした)
真庭にもいろんな“端っこ”があるだろうな~と部屋の隅っこで読み終えたのだった。
(中央図書館・よらこ)

空き家のコタエ 資産を活かす新しい投資術

空き家のコタエ 資産を活かす新しい投資術

著者: 大河幹男

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えっ、それも空き家?あれも空き家?
閑静な場所にたたずむ一軒の家。昔から住んでいた方はもういないが、ご家族が年に数回荷物を運んでいたり見に来てはいるよう。しかしよくみると、草木は生い茂り窓も一部割れているところも。
このように、管理はされている様子はあるけれど誰も住んでいない家、よく見かけますよね。こうしたお家こそが空き家予備軍だということをこの本で知りました。「思い出がある」「先祖から受け継いでいる」「物置として使っている」など家を残す理由は十人十色。では残すのであれば、どう残すのが良いのでしょう。ただあるだけではもったいない!何か活用できたら…いやいや、そんな簡単には。でも…と、空き家をみるとつい妄想してしまいます。
本書では、活用事例をいろいろと紹介しています。例えば、一軒家を賃貸用に改装して誰かに貸したり、他人ではなく子どもや孫など次世代の新居にする提案もあります。また社宅であれば飲食連動型シェアハウスに、工場跡地であればガレージにするなど物件の活用アイデアがたくさん盛り込まれています。
自分にはあまり関係がないかな、と思って手に取った本でしたが読んだあとから空き家が気になって気になってしかたがなくなりました。これからも空き家に目を光らせていきたいと思います。
(中央図書館・TR )

まどろみの星たち

まどろみの星たち

著者: 菰野江名(こものえな)

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諦めなくて大丈夫
私は、第一子妊娠まで図書館で働いていましたが、出産と同時に辞めざるを得ませんでした。当時は育休産休の制度が整っていなかったためです。そうして図書館から一度離れたものの、本好きな私はまた機会があれば図書館で働きたいと思っていました。
それから7年後、第三子を出産した後、たまたま目に入った図書館の求人を見て、また図書館で働きたいという強い思いに駆られました。しかし、保育園について調べていくと、近所の市営の保育園では1歳からしか子供を預けられないとのことでした。たくさん迷い、家族と相談しました。預かってくれる認定保育園がみつかりました。1歳にもなっていない子供を預かってもらうことは、とても不安でした。けれど、もしこのチャンスを逃すともう当分、図書館の求人はないことを知っていたので、がむしゃらでした。もし、息子を預かってくれる保育園がなかったら私はやりたい仕事をまた諦めていたでしょう。

この本は、夜間に働く人たちが夜の街の風景とともに描かれています。コンビニや飲み屋街で働く人、医療関係者など、さまざまな理由で夜に働く親たち。そして、夜の保育園で生活する子供たちが描かれます。それぞれに困難もあるけれど、保育士さんたちが子供たち一人一人に、そして家族にしっかり寄り添う姿が描かれています。
私は、「夜間保育園」という言葉をこの本と出合うまで知りませんでした。これまでその存在に気づかなかったのは、「まさか、子育てをしながら夜働くことはできない(仕事を諦めているはずだ)」という思い込みがあったからかもしれません。
でも、読み始めてみると、あの頃の私と同じだということに気づきました。
働きながら子育てしていることについてのこれでいいのだろうかという悩み、支える保育士がそこにいて一人一人の子供たちをしっかり受け止めてくれていること、たくさんの人に支えられて子も親も成長していくこと……そんな当時のいろいろな気持ちを思い出させてくれる一冊でした。
いろいろな立場の人がお互いを理解する。そうそうることで「あきらめなくてもいい」と思える人が増える社会になるんだろうなと思った。
(中央図書館・イミ)

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2001年宇宙の旅

著者: アーサー・C.クラーク/著 伊藤典夫/訳

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約半世紀ぶりに『2001年宇宙の旅』を観た件
『2001年宇宙の旅』は、SF映画の金字塔、あるいは史上最高傑作の一つとして語られる作品です。
私がこの映画を初めて観たのは高校生のとき、1981年10月25日テレビ初放送の日曜洋画劇場でした。公開から放送まで、今では考えられないほど時間がかかっていた時代です。期待に胸を膨らませて鑑賞しました。
……が、率直な感想は「@&$&¥★〇△▫■◆♀♂々〆※★」。
映像はとにかくすごい。でも、意味がまったくわからない。
残念ながら、私の中でこの作品は「評価の高い映画」にはなりませんでした。
それから約45年。先日、劇場で本作を鑑賞する機会がありました。テレビとは比べものにならない大画面の映像に見入ってしまったからなのか、あるいは自分自身が年を重ねたからなのか――理由はわかりませんが、初鑑賞時とは違い、今回はとても興味深く、面白く感じられ、強い満足感を得ました。
とはいえ、前回と比べて理解が深まるということはまったくありませんでした。
しかし、今はインターネットを駆使すれば、知りたい情報に簡単にたどり着ける時代です。Google様に尋ねてみたところ、本作が難解に感じられる大きな理由は、キューブリック監督がナレーションや説明を意図的にカットしたことにある、ということがわかりました。なんと、原作小説を読めば、その背景や意味がすべて書かれているというではありませんか。
そこでさっそく、真庭市立中央図書館にネット予約を入れ、原作を借りて読んでみました。
――45年ぶりにすっきりしました。私の中での評価は一気に爆上がり。
『2001年宇宙の旅』は、名実ともに「永久保存版の映画」になりました。その勢いで、4K仕様のBlu-rayまで購入してしまいました。
あとは、念願の大画面テレビを手に入れるだけです。
その日が一日も早く来ることを、心から楽しみにしています。(SANJI)

ネズミはなぜ回し車で走るのか

ネズミはなぜ回し車で走るのか

著者: 中島定彦

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気になるあいつはハムスター
子どもの頃、ハム太とかハムチといった適当な名前をつけたハムスターを常に1〜2匹飼っていた。
図書館で最初に児童書の担当になった時、世間は何度目かのハムスターブームで飼い方の本も人気だった。小さなケージに入れて図書館に連れてきた子もいた。

しばらく忘れていたのだが、最近、またしてもハムスター(マイ)ブームがやってきた。Instagramにもアルゴリズムをしっかり学習されてしまい、ハムスター動画ばかり出てくる。
図書館の棚を眺めていても、目に飛び込んでくるタイトルに変化が出てきた。動画の中で、お皿みたいな形の回し車を回し続けては、勢い余って何度もすっ飛ばされるハムスターたち。これは本能か何かなのかと考えていたら、本棚で目が合ったのは『ネズミはなぜ回し車で走るのか』。そうそう、それですよ。

ハムスターを含むネズミ以外にもどんな生き物が回し車で走るか、いつ、どんな状況で、どのくらい走るか、楽しいのか苦しいのか等々が検証されていく。さまざまな研究結果が示されるので、「これこそが唯一無二の理由だ!」とはならず、すっきりはしない。でも、疑問を疑問のままで終わらせずに様々な仮説を立て、実験して、考えていく、その道筋をたどるのはたのしい。
(中央図書館・くろ)

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