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サウスポイント

サウスポイント

著者: よしもとばなな/作

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ある岬の記憶について。
『本は読めないものだから心配するな』という印象的なタイトルの本があります。下北沢のビールが飲める書店へ堀江敏幸さんのトークイベントに出かけた時に一目惚れで購入。ここに、すぐれた仏文学者であり大江健三郎の師匠だった渡辺一夫氏ですら、初めて読むと思っていた本が実は昔読んだ本だったことから、「読まないのと全く同じ結果になっていた…」と語ったとのエピソードが出てきます。いわんや凡人をや。
さてところで今回紹介するのはこの本ではなく、ここでタイトルに使った言葉によりこの本で紹介されている吉本ばななの『サウスポイント』。サウスポイントとは、ハワイ島では「ラ・カエ(=岬)」と呼ばれる岬のこと。死者と生者が混在するいろんな意味でなんとも切ない物語なのでした。そしてわたしは現地の言葉でただ「岬」と呼ばれる場所に行ってみたくなり出かけて行ったのでした、が、時は2018年、この年のハワイ島といえば…。
吉本ばななというと「ムーンライトシャドウ」も好きだな(映画化されましたね、観てないけど)、泣ける。
(中央図書館 くろ)

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